海外テニスアカデミー②

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全米オープンではスペインをトレーニング拠点とする選手の活躍が目立ちました。 

男子シングルスで優勝したカルロス・アルカラス選手は勿論のこと、準優勝のキャスパー・ルード選手は国籍こそノルウェイーですが、10代後半から活動拠点はラファナダルアカデミーです。 

ジュニア選手に目を移せば、男子ジュニアで優勝した16歳のMartin Landalucee選手はラファナダルアカデミーでトレニンーグするスペイン人選手、女子ジュニアではフィリピン出身選手として初めてジュニア・グランド・スラムを優勝した17歳のAlex Eala選手もラファナダルアカデミーを活動拠点としています。また香港出身で昨年夏から活動拠点をラファナダルアカデミーに移したColeman Wong選手も男子ジュニア・シングルスで準決勝まで勝ち上がりました。 

一部でスペインテニス後退を指摘するコメントなどもありますが、スペインテニスが後退している印象はなく、次世代という若手も入れたスペインを拠点に活動する選手も含めれば、新たなスペイン帝国誕生ということでしょうか。 

以前のブログでも取り上げましたがとにかくスペイン国内におけるジュニア大会は充実しています。スペインテニス連盟の公式大会には日本と同じく県大会・地方大会・全国大会もあり、また地域別チーム対抗戦のナショナル大会もあります。一方で、テニス連盟が公認するプライベート大会でランキング・ポイントが付与される主な大会にはRafa Nadal TourやJCフェレーロのWarriors Tourなどなどあり、其々、主催者ランキングが別途あり、その中で年間チャンピオンを決定するグランド・マスターズも行われます。それ以外にも地域テニス協会が主催する大会やUTR Monty Tourなど他のヨーロッパに比べると大会数は豊富で、それ故、スペイン国外で行われるテニス・ヨーロッパ大会に出場するスペイン人選手は多くありません。 

さて、前回のブログの大型アカデミーと中型・小規模アカデミーのメリット、デメリットの続きです。 

前回、また今回言及した選手の内、13歳という低年齢からラファナダルアカデミーをトレーニング拠点とした選手はAlex Eala選手しかいません。ただ、彼女は12歳でフランスで毎年開催される14歳以下世界大会Les Petits Asで優勝した世代を代表する超有望株です。そのためアカデミーの力の入れ方が他の選手とは異る、という点には留意が必要でしょう。 

一方で、中型・小規模アカデミーのメリットは、エミリオサンチェスアカデミーのように個人に適したPersonalizedのトレーニングを提供してくれることです。 

バルセロナ校は、レッド・クレー、ハード併せて約20面あります、他方、大型アカデミーのように数多くの選手を抱えていません。コート1面に対して選手はマックス3~4人、基本的には2~3人、2名のコーチが3面をモニタリングするフォーマットとなっています。またコーチも、時間的に余裕があるため、選手一人一人を確りとケアできる、ことは保護者としても心強い点です。 

コーチングの一部動画は↓です。 

多くの選手を抱え、時間に追われ、悪い意味でそつなくこなす、大型アカデミーとの決定的な違いでしょう (⇔良い意味ではシステムが出来ているためシステムに基づいてこなす)。またテニス・ヨーロッパ大会やITFジュニア大会を主催しており、ワイルド・カードを貰っての出場も可能です。 

他方、デメリットは16~18歳になると世代を代表する強い選手がいなくなることです。プロを目指す選手はヨーロッパではラファナダルアカデミー、モラトグルーアカデミーのような大型アカデミーに活動拠点を移すケースは少なくありません。ただ、このステージに上がるまでの重要な成長過程において、正しい選択をするのは大切です。 

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